天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
それを見ていた秋帆は、当然身を乗り出す!

(あああああああいつ!僕の雛菊ちゃんに何をっ!)

いつから秋帆の雛菊になったのだろう?

それはともかく、秋帆の見ている前で、真菜は雛菊を壁際に追い詰め、肩に手を置き、顔を近づける。

「おぉっ!」

秋帆の少し後ろで様子を窺っていた八鶴、チカらも思わず声を上げる。

「おいおい!こっちまでドキドキするじゃん!」

「チカ、涎出てる」

ガン見するチカに冷めた目でツッコミを入れる万里。

誰がどう見ても間違いない。

真菜はキスしようとしていた。

勿論演技だが。

それにしては、雛菊までウットリした表情で目を閉じてしまう。

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