天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
日焼け開始から約30分経過。

「……」

普段太陽に晒される事のない軟弱な秋帆の肌は、早くもムズムズしてきた。

何だか肌が痒いような。

急に日焼けを始めた時に起きる症状だ。

(やめとけばよかったでしょうか…何だか辛いんですが…)

ジワリと額に汗を浮かべつつ、秋帆は考える。

と。

「秋帆君何してんの?」

真菜と八鶴が砂浜に上がってきた。

一泳ぎして休憩らしい。

「え…ちょっと日焼けなど…」

「日焼け?」

顔を見合わせる真菜と八鶴。

「どういう心境の変化やねん?お前が肌焼きたいやなんて」

八鶴には秋帆の意図する事が理解できないようだ。

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