天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
更衣室近くのシャワールームに入り、冷水を浴びる。

「くぅうぅううっ!」

シャワールームに秋帆の断末魔の悲鳴が響く。

痛い、沁みる。

無理もない。

普段日焼けなどしない秋帆が急激に肌を焼いた事で、彼は軽い火傷状態になっていた。

肌は小麦色どころか赤くなり、熱をもっている。

シャワーが肌に当たるだけで痛い。

(何て事でしょう…僕の計算通りなら上手く日焼けできる筈だったのに…)

動くだけで痛い。

シャワールームから出て、ヨロヨロしながら歩く。

(こんな筈じゃなかったのに…)

健康的な肌の色になって、雛菊との距離を縮める筈だったのに…。

少し後悔の念を滲ませる秋帆。

そんな彼の前に。

「わ!どしたの秋帆君、その肌!」

一泳ぎしてきた雛菊が戻ってきた。

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