天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
目を丸くする雛菊。

無理もない。

いつも透き通るような白い肌の秋帆が、今はまるで火傷でもしたように赤くなっている。

よく見れば腫れ上がっているような箇所も。

それを見るなり。

「馬鹿なんだから!」

強い口調で言い放つ雛菊。

「っ……」

その言葉に、秋帆はショックを受ける。

何とか雛菊に近づきたいと秋帆なりに考えた末、こういう形で距離を縮めようとしたのだが、逆に彼女に呆れられる結果となってしまった。

素早く踵を返し、走っていってしまう雛菊。

「…………」

俯き加減のまま、すっかり項垂れてしまう秋帆。

彼は黒縁眼鏡を外し。

「…………」

ぼやける目を擦った。

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