天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
何とか日焼けの処置も終わり。

「お待たせ~」

秋帆と雛菊は、揃って月達が待つ場所へと戻る。

「遅いですよ雛菊さんに秋帆君。そろそろビーチを出発しましょう」

「そうです、月様の完璧且つ華麗なるタイムスケジュールが8秒08遅れてしまっています」

月とイリアが言う。

その言葉を遮るように。

「秋帆、秋帆!」

八鶴とチカが秋帆に詰め寄った。

「雛菊ちゃん同伴で戻ってくるとはやるじゃん!で?告ったの?ん?」

ヒソヒソと問い詰めるチカに。

「告ったっていうか…告られました…」

頭を掻きながら、デヘヘとだらしなく笑う秋帆。

告られたのではなく、肌を誉められただけなのだが…。

それでも、秋帆の勘違いに巻き込まれて。

「マジかっ!」

「やるな秋帆!お前やれば出来る子やってんな!」

八鶴とチカは歓声を上げた。

< 157 / 189 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop