天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
旅館のロビーは生徒達で賑わい、まるで結婚披露宴のような様相を見せている。

一般客が迷惑そうな顔をしているが、そんな事はスルーするのが天神学園クオリティ。

「雛菊ちゃんから告ったって本当？」

「秋帆君のどこに惹かれたの？」

「子供は何人欲しいですか？」

「ビーチでイチャラブ日光浴してたらしいけど？」

「プロポーズの言葉は『雛菊ちゃんと同じ肌の色になりたい！』だったって噂の真相は？」

どこで嗅ぎ付けたのか、天スポの記者達が雛菊に群がって質問攻めを浴びせる。

一方、秋帆はというと。

「この『歩かない百科事典』め！キャリーカーから出てきた途端に上手い事やりやがって！」

「啓太にしてもそうだが、眼鏡男子は美少女転校生をモノにするスキルを持ち合わせているのかっ？」

「それとも美少女転校生は眼鏡属性に弱いのかっ？」

「ちくしょぉおぉおっ！俺も今日から眼鏡かける！視力左右2.0だけど！」

嫉妬と憎悪に狂う男子生徒達に揉みくちゃにされていた。

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