天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
月からの説明を受け、班員達は驚きを隠せない。

「宇宙人で嫉妬で異常気象で惑星崩壊でバッドエンドで…」

流石スペシャルバカの姉、頭の回転はそれ程よくないらしく、雛菊は今にも思考回路がショートしそうだ。

まだまだ天神学園の非日常奇奇怪怪ぶりにはついていけてないと見える。

「変人怪人は散々見てきたけども、地球規模で影響を及ぼすんは新しいパターンやな」

その点、八鶴は比較的慣れたもの。

チカが宇宙人と言われてもスルーである。

そこはいじらなくていいのか?

「精神的なエネルギーによって気象変化をもたらすとは、超能力というよりは魔法的な力でしょうか…いやいや、魔法は主に精霊や神や悪魔に働きかけるのだから、そういった類とは関係しないチカさんの場合は、やはり精神と肉体的なエネルギーによるものだから、やはり超能力の…または宇宙的なエネルギーによって…」

秋帆は秋帆で本から得た知識を頼りに、チカの能力について分析を進める。

「私の幸福体質を捻じ曲げてまでこんなに天候悪化させるなんて…なに?私よりチカのが能力強いって事?何かムカつくんだけど」

飴玉を口に放り込んでガリン!と噛み砕く万里さんはいささかご機嫌斜め。

この緊急時に、全員論点がずれている。

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