天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
雛菊達が寝たふりしているのを知った上なのか。

月はなかなか出ていこうとしない。

「いつまでいる気なんだろう、月さん」

ヒソヒソと言う雛菊。

「もしかしたら感づかれているんでしょうか」

秋帆が返事する。

「こんな所でこんな状況なの見つかったら、流石に怒られちゃうかな?」

困惑したように雛菊が呟く。

「す、すみません雛菊ちゃん…不可抗力とはいえ、こんな事になってしまって…」

本気で申し訳なさそうに。

秋帆は布団の中で軽く頭を下げる。

と。

「なぁんで謝るの?」

意外なほどに。

雛菊は艶やかな笑顔で秋帆に微笑みかけた。

「私は全然構わないよ」

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