星屑の中
「君も、さっさと行けば?」
あまりの態度の悪さに顔をしかめていると、男は突然振り返り、私を見てそう言った。
その言葉に、イラッときた私は
「別に、貴方に関係ないでしょ?」
と、出来るだけ笑顔を作って言った。
「…不細工」
「んなっ!?」
ぼそっと失礼なことを言った奴は、「あ、聞こえたの?」等と言って平然としている。
(……性悪男)
こんな奴がいる学校に今日から通わなければならないと思うと、ものすごい吐き気がしてきた。
(頼んだら他の学校に行けたりしないかな…)
頭の中に浮かんだ絶対実現不可能な期待を、一瞬にして消し去った。
(あの人たちが、私のいうこと聞いてくれるわけないし)
「はぁ…」と小さなため息を吐いて、学校の中へ入ろうとした。
――…そう、入ろうと“した”のだ。