勿忘草
プロローグ

写真



毎朝私はお隣のお兄さんが大学へ行く時間を見計らってギリギリに家を出る

今日もぴったり計算通りに家を出た

「ナツ。おはよう、今日も元気だね」

「おはよう、悠樹さん♪」


悠樹さんは大学で法律を学んでいる頭のいいイケメン眼鏡男子だ

小さい頃から遊んでもらっていて高校生になった今、コレが恋なのかなーなんて思っています


「ナツは今日、学校終わってから暇?」

ん?....こ、これはもしやデートのお誘い!???

「何で?」

つい、力んで怒り口調になってしまった

「ふっ―…。そんな怒らならくても。それに、顔赤いよ?なんか変なこと考えたでしょ」


悠樹さんはいたずらに笑ってすっと顔を近づけてくる

「べっ、別に何も...それより、放課後なんかあるの?」

「放課後ね、中央公園に来て。じゃっあとでね」


別れのT字路。
私の高校はまっすぐで悠樹さんの大学はこの路地を曲がった先にある


だからここは私にとっては別れのT字路なの


今日は授業に集中出来ないかもしれないな...

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