海の星
しょうたくんが、今日は結構飲みそうだからと言うことだったので、一番楽な彼の家で宅飲みをすることにした。

一番彼が落ち着く場所だろうと思ったし、実家だということに安心していた。

いつものごとく、彼が家まで迎えに来てくれて、スーパーで買い物して彼の実家にはじめてお邪魔した。


「おじゃまします」

『どーぞ、リビング通らないで部屋いけるから安心して。』

「いいの、挨拶しなくて??」

『お、意外と真面目だね(笑)でも今日はいいよ。』

「そお??ってか、意外って何??失礼じゃない??」

『なんか挨拶とか無縁そうなんだもん。』

「うるさいな!!一般常識くらいあるわ!!」

『とりあえず、部屋ここだからここで待ってて。』

「了解。テレビつけるね」

『いいよぉぉ』


しょうたくんは会ってみると、落ちてる風でもなく、いつも通りだった。

いつも通りのしょうたくんに少し安心したんだ。

しばらくして、リビングから戻ってきたしょうたくんと、二人でテレビを見ながら飲み始めた。

「ってか、元気そうだね。大丈夫そうで安心したよ。」

『・・・まぁね。落ちてるけど、せっかくこうやって一緒に飲めてるのに楽しくないなんてやじゃんか』

「話し聞くくらいしかできないけど、聞くよ。」

『・・・特にね、ないんだけどさ、怖いんだよね。。。』

「元カノが??なんで??」

『半年以上前に別れてるんだけどさ、円満な別れ方じゃなかったっていうのもあるし、少しストーカーみたいなところもあったしさ。。。付き合ってる時も家の前でずっと待たれたり、どこにも遊びにいけなかったし、たまぁに行ったとしても、写メで今の状況報告しなきゃなんなかったしさ・・・』

「そんだけ、しょうたくんのこと好きだったんじゃない??確かにやりすぎだけど、でも、きっとそんだけ愛されてたんだよ。」

『そうなのかな・・・たまにこうやって連絡してくるし、別れるのすげぇ大変だったんだ。。。1ヶ月別れ話にかかったし、別れるときも、”あんたは私じゃないと幸せになれない”とかって言われたしね。』




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