海の星
お店に行くと、既に飲んでる男が2人。

『ごめんごめん、仕事が長引いた。』

「お疲れ。いいよ、全然。勝手に飲んでたからさ。」

「どうも、はじめまして、ちさの友達のゆいかです。」

「あ、はじめまして」



男の子二人は、私たちの1つ上の25歳。

しょうたくんとまさきくん。まさきくんは身長が高くて割といけメン。もてそうな風貌だった。

しょうたくんは、童顔でかわいい感じの男の子。身長も割りと低めで、二人は対照的だった。

でも、しょうたくんもまさきくんも、すごく面白い人で、飲み会中、4人で終始笑っていた。

でも、この時は、どちらもまったくタイプではなく、ただ単に、ちさの友達としてしか思っていなかった。

1次会が盛り上がったので、2次会へ。

お酒の割と強いゆいかとは対照的に、ちさは女の子。かわいく酔っ払っていた。

「ちさ、大丈夫??」

『フフフ。今日は楽しいね』

「あ、これだめだ。完全に酔ってるよね・・・」

「確かに・・・まさき、お前んちとちさんち近いから、悪いけど一緒にタクシー乗っていって。」

『いいよ、家の住所とかわかる??』

「ちさぁ、住所はぁ??」

『そんなに酔ってないもん。住所くらいは言えるよ。フフフ』

「って、言ってるんで、まさきくん、お願いしていい??うち、ちさんちと逆方向なんだ。」

『大丈夫だよ。近いみたいだし、家の前まで一緒に行くわ。』

「ごめんね、お願いします。」

二人をタクシーに乗せ、方向が一緒のしょうたくんと少し歩き出した。

「しょうたくんの家、ここから割りと近いんだね。」

『まぁ、歩いても帰れる距離だけど、タクシーのほうが楽だしね。ゆいかちゃんも??』

「うん、歩いて帰れるけど、さすがにこの時間になったらタクシーかな。途中まで一緒でしょ。」

『一緒に乗ってかえるか。ってか、飲めるんだったら、もう一軒行こうか。』

「そうだね、もう一軒行っちゃう??」

『よし、行こうか☆』

お店もすんなり、しょうたくんが決めてくれて、1つしか違わないのに、なんだか少しドキッとした。

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