最低王子と小悪魔女
馬鹿にしてるのか、と言いたげに一層顔つきが険しくなる時任君。
「勝負の内容はフリースロー。先に落とした方の負け。
……時任、おまえの得意分野なんだから、文句ないだろ? まともに考えれば、誰だっておまえが勝つと思うさ」
語尾に『それでも俺が勝つけどな』と添えんばかりの態度に、時任君の顔がさっと赤らんだ。
挑発してる。時任君を。
相手を唯一の2年生レギュラーと知ってなお。
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