最低王子と小悪魔女

 まずは、先攻の時任君のシュート。
 慎吾が後攻なのは、素人相手だからと時任君が譲った結果である。


 一投目。様になったフォームで投げられたボールは、危なげなく孤を描いてゴールに吸い込まれていく。

 かなり多い、拍手の音。
 当然、通常の練習でこれほど集まることはない。対戦試合でもここまでになろうかというほどだ。



 続いて、慎吾の番。時任君と入れ替わりでフリースローライン手前に立つ。

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