最低王子と小悪魔女

「あ、すみませんセンパイ。ちょっと手が滑りました」


 こちらも見ずに、全力投球しといてよく言うよ。馬鹿め。

 あたしはびっくりやら何やらで、思わず立ち上がって慎吾に抗議した。


「ちょっと慎吾、当たったらどーしてくれるのよ! 今の絶対、怪我じゃすまなかったわよっ!」

「あはは。もし波月に当たって傷が残ったら、ちゃんと責任取るから安心して」

「出来るかボケっ!」

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