最低王子と小悪魔女
「ちょっと考えればわかるでしょーが。あんた色んな意味で有名人なんだから。
明日いったい、どんな尾びれ背びれがついて話が広がってると思う? 考えただけで恐ろしいわよっ!」
「いたいいたい、つねらないでよ波月」
うにっともうひと伸ばししてから、つねっていた指を離した。
よしよしと自分のほっぺをさすりながら、でもなんだか嬉しそうにニコニコする慎吾。
ホントにこいつ、SもMもイケるニュートラル野郎だな、まったく。