最低王子と小悪魔女
 昼休み。
 大事な友達を巻き込むのも、そうでもない子たちが友達面して、根掘り葉掘り聞いてくるのもご免なので、あたしは誰を連れることなくひとりでお弁当を広げている。


 この、ひとりっていうのも結構目立つもので、人目に付かない場所を探していたら、休み時間が半分ほどに減ってしまっていた。

 のんびり食べてると授業に間に合いそうにないので、喋る相手もいないことだからパクパク食べていたら、


「波月っ!」

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