最低王子と小悪魔女

 『次に泣かせるのはその子?』
 ……なんて考えるあたしは、ひね
くれているのだろうか。



「……んー。じゃ、俺行くわ」

「あ、そ。とっとと行けば?」


 突き放すように吐き捨てれば、何か言いたそうな顔をするけど、結局何も言わず慎吾は背中を向けて歩き出した。

 なんとなくそれを見送って、呼びつけた女子と楽しそうにしゃべるのを眺める。

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