最低王子と小悪魔女

 とは言っても、手の内を読まれまくってるあたしに、慎吾はそんなことしやしないけど。ていうかしたら殴る。


「ひどいなあ、波月は。俺結構傷ついたかも」

「その図太い神経がこれしきで傷つくか。それにもし、まだそんな心を持ち合わせてるんだったら、いい加減ガキみたいに幼稚で、悪魔みたいに残酷な遊びはやめたら?」


 慎吾はわかっているのかいないのか、女の子みたいに可愛らしく笑って首をかしげた。

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