最低王子と小悪魔女

 女の子をオトすまでの過程を、ゲームのように楽しむ鬼のような人間。それがこいつ、矢柴慎吾。

 手の内を知り尽くしていると思ってたけど、こんな手も持っていやがったか。馬鹿め。


 あたしは当初胸の内で誓っていたとおり、幼なじみのあたしでさえ毒牙にかけようと目論んだ、最低王子のみぞおちに強烈な肘鉄を入れてやった。

 がっくりと膝をつく慎吾。

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