最低王子と小悪魔女
――正直言ってショックだった。
あたしだけは、他の子とは違うって思ってたから。……あたしだけは、慎吾の最低な遊びの対象にはならないって思ってたから。
でも、実際は違った。違ったんだ。
慎吾にとってはあたしも同じ。泣かせても傷付けても構わない存在だったってことだ。
「サイテーだ……」
慎吾。あんた、本気で最低な奴だよ。
いつか現れるあんたのお姫様に、こっぴどくズタズタに傷付けられればいい。
そんでもってボロボロになって泣いたって、あたしは手を差し伸べてなんてやらないんだからなっ!