最低王子と小悪魔女

「どのツラ下げてきた、ん? 一昨日自分がやったことをわかってんのか?」

「わかってる、わかってる。もー波月ってば、朝はいっつも機嫌悪いなあ」

「朗らかに言うな、ヘラヘラ笑うな、手をつなぐなーっ!」


 汚いもののように大きな手を振り払って、カバンを振り回して慎吾を威嚇する。

 カバン攻撃は確実に2,3発は入ったのに、ちっともダメージが見られない。ちっ、頑丈な奴め。
 ……って、そうじゃなくて!

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