最低王子と小悪魔女

「……よーし、わかった。謝れ。とりあえず謝れ。反省して、二度とこんなおふざけはしませんってあたしに誓いなさい」

「んー、それは聞けないなあ」


 ポケットに手を突っ込んで、勝手にてけてけと歩いていく慎吾。おにょれ、逃げるとは卑怯な!


「こら、話はまだ終わってない!」


 腕を掴もうと手を伸ばすと、さっきは簡単に捕らえられたのに、あっけなくよけられてしまう。

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