最低王子と小悪魔女

「……なあ、黒木。この世の終わりみたいな顔してるけど、大丈夫か?」


 ホームルームが終わってからすぐ力なくうなだれたあたしを、時任君が心配そうにのぞき込む。

 平気だと笑い返してあげたかったけど、あいにくとその余裕すら持ち合わせていない。


「まさか、そこまで思い詰めるほど重かったか? 俺って」

「ううん、そうじゃない」

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