最低王子と小悪魔女

「あー俺ってやっぱ馬鹿だー。なに他の奴とのことで励ましてんだよ、俺。マジで馬鹿だ」

「そんなことないって。……多分。とりあえず、あたしは嬉しかったからいいじゃん」

「とりあえず、ってなんだよもー」


 腕を伸ばして机に突っ伏す。
 『そのすねた仕草が可愛い』と言ったら、時任君はどんな顔をするかな。

 でも本当に、思わず噴き出しちゃうくらい、可愛いって思えたんだよな。

< 85 / 267 >

この作品をシェア

pagetop