揺れない瞳
まるで当たり前のように連絡先を交換した。

私の携帯と央雅くんの携帯で赤外線で簡単に交わされたのは、単純に連絡先だけじゃない。

央雅くんにしてみればそれだけかもしれないけど、私にとっては。

これからの時間を、あるかどうかわからない央雅くんからの連絡を待ってしまう落ち着かない時間に変えてしまう大きな出来事。

慣れてないコンパで、男の子と連絡先を交換した結果がこうなるなんて予想もしてなかったから。

今の私のそわそわした気持ちをどう扱えばいいのかわからない。

もし電話があったとしても、どう話せばいいのかもわからないし…。

もともと、人間関係に広がりを作る事に消極的な私にしてみれば、連絡先を交換するっていう単純な事でさえ大事件。

大学では大好きな事を毎日学べてミシンをカタカタと動かして。
悩みを作らないっていうのが最大の目標の日々。

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