揺れない瞳
気まずいっていうのではなく、かといって簡単に流せる感覚ではないけれど、央雅くんとの今の状況は普通じゃない。
まだ二回目。
特に深い話をしたわけでもないのに、私達の間に漂う空気は濃密で。
会うのがまだ二回目だなんて不思議なほどに、温度も高いような感じ。
「俺が迎えに行くのは迷惑?」
「え…?」
突然の央雅くんの言葉がきっかけで、甘く濃い空気が流れたような気がした。
「バイトが遅くなる時、迎えに行くから」
「は…?えっと・・・?」
央雅くんの言葉の意味が理解できない。
迎えに行くって聞こえたけど、そんなのあるわけないし。
何の躊躇いも浮かべていない央雅くんに、私はただ混乱するばかり。