自殺衝動×愛されたい
「死ぬ気?」
目の前の男の人は
どうでもよさそうな、抑揚のない声で聞いた。
私を見下した薄笑い。
外見はそこら中にいるような普通の青年。
茶髪にピアス…黒縁めがね、
細いキリッとした眉、細身の体、整った顔
「死にませんけど?」
彼に背をむけた。
そして再び下を見下ろす。
そう、私がいるのは歩道橋
その中間地点。
通り過ぎる車を見つめていた。
でもこんな姿をみたら、
通行人は、少女が自殺を図ろうとしている、と想像するだろう。