シェリの旅路
夕食では、パパが旅先で
どんな物を食べたのかとか
旅の話が中心で
公演会については
「いつも通り大盛況だった」
の一言だけだった。
「ヴァネッサ。
あなたさっき話したい事が
あるって言っていたけれど?」
パパの話が終わって
ママが問いかけてきた。
「実はサンメル公爵から
演奏会のお話を頂いたの。
だから新しくドレスを
新調したくて」
あたしを演奏会に
招いてくれたのは
ママがまだ若い頃
お世話になったパトロン。
サンメル公爵は音楽や芸術が
大好きで
才能はあるが経済的に
余裕のない若い芸術家達に
資金援助をしている。
公爵が才能を認めた
若い演奏家が集まり
貴族の前で演奏する
定期演奏会だ。
演奏家のほとんどが
公爵お抱えだが腕は確かだし
演奏会で貴族に気に入られれば
パーティーでの演奏を
依頼されることもあるから
みんな真剣。
貴族は音楽がわかっている
人達ばかりだし
そんな人達にこそ
あたしの曲を聞いてもらいたい。
いえ……あたしの曲を
聴く資格があるのは
貴族だけなのよ!
どんな物を食べたのかとか
旅の話が中心で
公演会については
「いつも通り大盛況だった」
の一言だけだった。
「ヴァネッサ。
あなたさっき話したい事が
あるって言っていたけれど?」
パパの話が終わって
ママが問いかけてきた。
「実はサンメル公爵から
演奏会のお話を頂いたの。
だから新しくドレスを
新調したくて」
あたしを演奏会に
招いてくれたのは
ママがまだ若い頃
お世話になったパトロン。
サンメル公爵は音楽や芸術が
大好きで
才能はあるが経済的に
余裕のない若い芸術家達に
資金援助をしている。
公爵が才能を認めた
若い演奏家が集まり
貴族の前で演奏する
定期演奏会だ。
演奏家のほとんどが
公爵お抱えだが腕は確かだし
演奏会で貴族に気に入られれば
パーティーでの演奏を
依頼されることもあるから
みんな真剣。
貴族は音楽がわかっている
人達ばかりだし
そんな人達にこそ
あたしの曲を聞いてもらいたい。
いえ……あたしの曲を
聴く資格があるのは
貴族だけなのよ!