シェリの旅路
ずっと好きで

15歳の時

ヤドリギ祭の日に

あなたに告白した。


ヤドリギの枝を

交換できた男女は

永遠に幸せになれるって

言い伝えのおまじないを信じて。



―だけど永遠はなかった。

わたし、理由もなくフラれた。



(二人だけの思い出の

場所にいれば

きっとあなたは

戻ってきてくれる)


(馬鹿ね。

わたしはフラれたのよ?

どれだけ彼を

待ち続けるつもり?)


(だって好きなんだもん!

……どうしていいか

わからないの)


(わたしは逃げてるだけなのよ。

彼の事なんて本当はもう

好きじゃないんじゃない?)


葛藤の毎日。



―わたしはあなたの事が


……好き?


……好きって……何?




わたしは深い眠りについた。


優しくて悲しい匂いに包まれて

わたしは夢を見る。



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