シェリの旅路
紅茶を飲みながら

ジオとキミの行動を

空から見下ろす者がいた。


魔法使いフランだ。


(二人の話からすると

たぶん私も共鳴者。

探りをいれなくちゃ)


フランは二人に見つからない

ように地面に降りた。


ジオが熱々のチーズパンを

食べているところに現れる。


「こんばんは。旅の方ですか?」


フランは第一印象よく振る舞う。


「あ、あぁ」


ジオはとっさにキミを

胸ポケットにいれて隠す。


「君はどうしたんだ?

女の子一人で森を歩くのは

危険だと思うよ」


ジオは目の前に現れた

金髪の少女に少し警戒する。


「私はこの先の町に

住んでるんです。

今は調査の旅で仲間と

一緒だったんですけど

はぐれてしまって」


フランは言う。


ジオを油断させ

話を聞き出す作戦だ。

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