私と君が出逢った場所

−2学期−

2年3組は相変わらず賑やかだ。

私の親友、山下 亜子(ヤマシタ アコ)は特に明るい女の子だ。

私の席に来て、

「うわーまっちゃん黒っ!!」

あ。まっちゃんというのは小学校からの私のあだ名だ。

(相当亜子も黒いけどね。)

って思った私―――。




――――――「そうそう!」

って切り出したのは亜子からだった。

『ん?』

と答えた私。

「関根くんってまた告られたんだって!」

(関根くんってモテるんだ―…)

ふと私は思った。

「ねぇ―ねぇ―ってば!!!」

亜子は少し怒ったように言った。

『ん?ごめん。それで何々?』

私は亜子に謝りながら聞きなおした。

「でもさ―関根くんって可愛い彼女いるんでしょ?」
亜子から聞いて瞬間私は胸がズキっとした。
そしてなぜか涙が出てきていた。

「え?まっちゃん泣いてる?もしかして…」

亜子が言った事が本当なのかも知らずにまだ判明していないのにうなずいてしまった。

「でも、まっちゃんならきっと頑張れるよ!」

亜子は優しく私を慰めてくれた―――。

「関根くんの彼女って確か萌ちゃんだよね…?」

亜子が言った事に私は少し驚いた。
私は昔仲が良かったからちょっと悔しかった。

でもどこかで泣きたい気持ちでいっぱいだった。


―――『私!頑張るよ、亜子!』


私は決心したんだ。

関根くんに彼女がいようと私は関根くんのことを
好きでいるって―――。


< 3 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop