私と君が出逢った場所
く
―1年5ヶ月前―
俺は入学式 桜が咲いている通学路を
通っていた。
初めての校舎 初めての人。
そう思いながら学校に行く途中
俺は一目惚れというのを初めて味わった。
(あ、同じ中学の人。それも携帯で景色
撮っている――――。)
風でその子の髪はなびいた。
「あ!」
その子は俺がいる事に気づいたように言っ
た。
俺は、
『××中だよね?入学式は?』
とその子に聞き直した。
「そうだった!」
その子は一瞬忘れていたように言った。
「じゃあ一緒に行こう?関根くん(ニコ」
『なんで俺の名前――――…』
俺はその子が不思議でしょうがなかった。
それに俺がこの子と話している時に本当
の自分が出せる気がしたから―――。
「だって名札…―――」
『え?あー、そうだった』
「関根くんって面白い人なんだね」
その子は優しく笑顔で俺に言った。
そして俺はその子と2人で学校へ行った。
その時知ったんだ。‘その子’の名前を
そう…―――――――
‘向來 萌’っていう名前を…
俺は少しここで萌との距離が縮まったと
思った。
そして俺はいつの間にか萌の笑顔に一目
惚れしていた―――――――。