私と君が出逢った場所
―関根side―
はぁ、はぁ。彩達どこ行ったんだ?
俺は完璧に見失った。
―――そう思った瞬間―――
――――「好き」
そう俺の耳には入ってきた。
あの声は彩だ。間違えない。
俺は彩の声が聞こえた方へ走っていった。
――――「好きだから」
俺は、こう聞こえた。
―――…なんで彩が?…―――
彩を江面にとられてしまうんだ。俺はそう思った。
本当に悲しかった。
悔しかった。なんでよりによって江面のとこに行ってしまうんだ?
ほんとに、ほんとに悲しくて苦しくて悔しかった。
俺はこの気持ちが抑えきれなくなりその場から逃げた―――。
そして俺は思った。
言わなきゃ。放課後に、彩に。
――――…じゃあね。…――――
ってね。