キライのちスキ


「…水樹くん、」

「…もう、謝るな…」

「そうじゃなくて…、」

「え…??」


女はゆっくり
顔を上げて言う…、


「…あのね…、会いたいなら…自分から会いに行った方がいいょ…」

「は…??」


「誕生日の前に些細な事でケンカしてね

あたしが意地張って…

誕生日の日のデートに行かなかったの

だから…、
裕貴があたしの家まで向かってきてくれて…

その途中で…、」


< 111 / 157 >

この作品をシェア

pagetop