ポーカーフェイスとあまえんぼ
「じゃあ……、今日はありがとね。」
私はニコッと笑って、
家に入ろうとした。
パシッ。
「……ぇ?」
「……。」
葵……くん?
「どうしたの?」
「……。」
「葵く……、」
「千里さん、寂しくないの??」
「ぇ?」
寂しい……??
「俺から離れるの。」
「ぁ……。」
私は、葵くんが私を引き留めた理由が分かった。
「俺ばっかり寂しいんだ。」
「ち、違うッ!!」
私は葵くんの瞳を見た。