ポーカーフェイスとあまえんぼ
練習風景
「あんた……、こんなに来てたの?!」
目の前には、鬼のような形相の三人。
「何で言わねぇんだよ。」
「ごめんなさい。」
「まさか、葵にも黙ってるんじゃねぇだろうな?」
ビクゥッ!!
私の肩が上がる。
「千里、まさか……、」
私は首を横に振る。
『はぁーーー。』
頭上から、三人の盛大なため息が聞こえた。
「……。」
「もう、黙ってらんない。」
綾はそう呟くと、私の携帯をいじって、耳に当てた。