ポーカーフェイスとあまえんぼ


「あ、可愛くなった。」

「…千里さん、俺のことからかってます?」


頬をピンクに染めたまま、ちょっと恨めしそうにそう言う葵くんに、慌てて言葉を返す。


「えっ?からかってないよ⁈ただ思ったこと言っただけで!かっこいいなぁって!」

「……ッ、」


葵くんは自分の口元を手で覆い、私から視線をそらした。


「?葵くん⁇」

「千里さん、ストレートすぎ。」


頬をさらに少しピンクに染めた顔のまま私と目を合わせずにそう呟やいた葵くん。


「ふふっ。」

「笑わないでよ。」


葵くん……可愛い。


「だって、葵くん可愛いな。って思ったから。」

「可愛いって言われて嬉しい男なんかいません。
それに……、」


それに??


「千里さんの方が可愛いから……//」

「っ……//」


サラッと吐かれたセリフに、今度は私が赤くなる。

そっちこそストレートすぎだっつの‼︎


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