ポーカーフェイスとあまえんぼ
「……千里さん。」
「はい。」
いつになく真剣な瞳を向ける葵くん。
「俺と、付き合ってください。」
私は、その言葉に大きく縦に頷いた。
「はぃ!!!!」
すると、葵くんはへなへなとその場にしゃがみこんで、
「よかったー……。」
と、呟いていた。
「年下返品利きませんからね?」
葵くんは顔を上げて、少し不安そうに言った。
「私こそ、重いオバサンが嫌になっても離れないもん。」
私がそう言うと、
葵くんがクスッと笑った。