心の傷と彼女の笑顔
次の日の午後━━━━━━


僕は再び目を丸くした━━━━


目の前には、昨日の患者━━━


『嘉穂』という名の少女━━━━━━



「嘉穂……ちゃん??」





僕は驚きの余り言葉が出ない…



まだ体調が良くないのだろうか……



そんな事を考えていると、彼女の口が開く



「昨日の先生の顔が気になって…」




僕の…顔…??


笑えない事への疑問だろうか…



「笑えない事なら数年前からだから……」


そう言いかけたとき、彼女の表情が悲しげになる


「先生の昨日の表情が…余りにも悲しそうだったから…」
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