あたし限定。


電車に乗った駅から、
二つ目の駅で降りて、

学校まで歩く。


教室に入れば当然のごとく誰もいない。


「おはよう」
と言う相手もいなければ、

「おはよう」
と返す相手もいない。


それに、
教室に唯一置かれた扇風機を独り占めできる。


この数分間が、
あたしは好きだった。


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