一番星に祈る




中川は涙をこぼして、だけどどこかスッキリした様子で笑った。


「ありがとう亮くん!私の気持ち、聞いてくれて…。」


興味ねぇから…

こんなひどいフリ方はない。


だから俺はびっくりした。


中川の"ありがとう"に…。


思ってもみなかったんだ。
ありがとうなんて
今まで一度だって……。



"最低!"


"ばか!"



そう言うやつばかりだった。
それが普通だと思ってた。





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