一番星に祈る




俺と真は屋上へ来た。

乱れた息を整え、俺は真に向き直った。


「デキてるって言ったって、本当なのか?」


「嘘に決まってるだろ!」


真はまだ息が整わないまま、呆れた声で言った。


「はあ!?…くだらねぇ嘘つくなよ真…。」


俺は脱力して、地べたに座り込んだ。
うっすらと雪が積もっていた。


「亮のせいで、またさらに誤解されたじゃん。」

「いや、てめぇのせいだろ…。あ~あ、だりぃ。」



どう誤解を解くか……。

めんどくせぇなぁ…。





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