一番星に祈る




真は俺と離れて過ごした、ほんの少しの間の冬休みのことを、全部俺に話した。

くだらない、どうでもいいようなことも、真は話した。


ミカン20個食ったとか…さすがにどうでもいいぞ?真……。


俺に全てを見せてくる真。



「お前…可愛いな。」


俺がそう言うと、真は顔を赤らめた。



「ば…ばかかお前!」




からかいがいのあるやつ。


「真…顔赤いぞ?」



からかいたくなる。

真の返す反応ひとつひとつが嬉しくて、可愛くて、やめれない。



「お前…その笑顔で女の子に"可愛い"なんて、言うなよな?」


は?
誰が言うかよ…。

つか何でだよ?



「まじ…男の俺でもやべぇ…。」


真はクッションに顔を埋めながら、本当にヤバそうに言った。



真……

お前もだよ。


そんな可愛いことすんな?



男の俺でもやべぇから…。



なんて、言わねぇけどな。







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