一番星に祈る
「あ!モテるやつの言うことだぞ!いやみかぁ!?」
「ちげーよばーか。おら行くぞ!腹減ってんだよ。」
真の腕をいとも簡単にすり抜け、俺は歩き出した。
ばかって言う奴がばかなんだぞー
なんて、お決まりのセリフを吐きながら、追いかけてくる。
疲れる…。
だけど、愛しくてたまらない。
決して変な気はない。
男好きなわけじゃない。
ただ、限りなく愛しいんだ。
連れとして。
俺は、連れさえいればいいと思う。
気を遣わない。
こんな楽な場所は、他にない。
真は俺と正反対の性格だけど、だからこそ、性格がぶつかることがなくて、
俺の一番落ち着く場所。
お前がいるから、俺は女なんていらねぇよ…真。