幼馴染みが好き
第3章 好きの延長線
お店を出て、15分。
私たちは、ゆっくり歩きながら家に帰った。
「悠樹。ありがとね、送ってくれて。」
「さすがに怪我人を1人で返すほど、俺は最低な人間じゃないんで」
ほうほう。
「へぇ〜。最低な人間だと思ってた(笑)」
「そんなこと言っていいのかな?友美ちゃん。俺が恩人だってこと忘れんな」
やばっ!
「そうでした…。ごめんなさい」
「よろしい」
2人で顔を見合わせて、笑った。
家の前で,悠樹は言った。
「明日、何時にくればいい??」
そうだ…。
明日から、1人じゃないんだ。
「明日は、7時30分くらいにここで待ち合わせでお願いできる??」
「おぅ、了解。じゃ、また明日な」
「うん。また明日ね」
くるりと振り返り、玄関へ向かった。
玄関の所で門を見ると、まだ悠樹がいた。
手を振って、家に入った。
30数えてまた外に出た。
するともう、悠樹はいなかった。