幼馴染みが好き
『うん、そうだね。お母さんに言っておくね。悠樹も車で一緒に行くって』
『おぅ。よろしく。じゃあな、また明日』
『うん、ばいばい』
かちゃっ。
携帯を閉じる。
悠樹も心配してたのかな、通り魔事件の事。
悠樹じゃなくても、心配くらいはするか。
とりあえず、ひと安心。
後で、お母さんに改めてお願いしなきゃ。
ノートを開いた。
「今日は授業に集中出来なかったな」
だって、紗希の事が気になっちゃって…。
「親友だったのに」
キーホルダーを見ながら呟く。
紗希と色違いのおそろで買ったやつ。
私はそれをまだ大事に持っている。
いつか仲直り出来た時に、また2人でつけたいから。
「紗希、悠樹になんて言われたのかなぁ」
悠樹に告白したのは知ってるけど…。
はぁー。
考えるのやめよう。
いつまでも悩んで、バカみたいぢゃん。
明るくいよう、明るく。
「友美ー、ご飯よー」