幼馴染みが好き
私の席はドア側の1番後ろで、悠樹は私と同じ列の1番前。
悠樹は、私がいないことに気づかないだろう。
屋上に着くと、さっきと同じところに座る。
私、惨めだな…。
あんなに仲良かったのに……。
もう一緒に遊んだり買い物したり出来ないのかな。
色違いのお揃いで買ったキーホルダー。
何度見ても悲しくなる。
紗希…。
私、ここにいるよ??
なんで私なの??
元から友達だって思ってたのは私だけだったのかな…。
きっと…そうだよね。
もう友達には戻れないよね。
「紗希…ごめんね…」
紗希が友達だと思ってなくても、私は思い続けるよ。
「うぅ…紗希…ごめん…」
涙が止まらなかった。
泣いて泣いて、泣いて泣いて。
気がついたら私は寝てしまっていた。
「…み、友美?もう授業終わったぞ」
「う…ん…」
「起きろよ、電話かけなくていいのか??」
電話…?
って、あれ?
「悠…樹??授業は??」
「だから、全部終わったって」
「うそっ!?」
私、無断欠席しちゃったんじゃ…。