幼馴染みが好き


紗希のことは、悠樹には言いたくない。

まぁどうせ悠樹のことだから、とっくに気づいてるんだろうけど。

「べ、別に!泣いてなんか…なかったもん…!」

意地をはって、本音を隠す。

でも悠樹には、やっぱりバレちゃってる。

「友美さ、大野とケンカでもしてんの??」

「………なんで??」

「最近一緒にいるところ見ねぇし」

「………そっか…」

そりゃ一緒にいないでしょ。

一方的に嫌われて、絶交状態ですから。

「俺の…せいだったりするよな??」

「えっ…??」

なんでそうなるの?

「俺が…大野の告白断ったからだろ?」

あ…。

そういえば、フラれたのは私のせいって…言ってたな…。

でもそれって…。

「悠樹のせいじゃないよ。私がはっきり紗希に言ってればこんなことにはならなかった…」

「やっぱりなんかあったんだな」

「あ゛…」

はい、友美さん、ついに言ってしまいました。

「話せば??」

「うん…」



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