幼馴染みが好き
―悠樹―
俺は自室に帰って、さっきの事を思い返していた。
友美、そうとうダメージ受けてやがる。
俺がしっかりしないと、友美はもうじき崩れちまうだろうな。
全部、俺が悪いんだ。
友美と出会った頃の記憶はもうない。
でも、ずーっとケンカばっかりして育ってきたし、俺は若干ぐれちまったから高校まで一緒なんて、きっと死んでも嫌だっただろうな。
なんて、何度思ったことか。
でも、『好きだ』って気持ちには勝てなかったんだ。
友美は頭が良いから、追い付くのに必死だった。
同じ高校に受かったときは、涙が出るほど嬉しかったのを今でも覚えてる。
こんな俺でも友美に並ぶことが出来る、ある意味俺の自信になった。
俺に自信をくれた友美が、今度は自信をなくしかけてる。
俺が助けてやんないで、誰が助けんだよって話だろ??
俺、友美の彼氏だもんな。
明日、友美がもし大野やその取り巻きに何かされたら…きっと我を顧みず本気でキレちまうだろうけど…許してくれよな…。